EVは私にはまだちょっと早かったという話

今年の1月に日産のe-NV200という商用車タイプの電気自動車(EV)を3年落ちの中古で買った。テレワークが多いので、モバイルオフィスにしたかったのだ。見られたくないので後部は窓ではなくパネルである。

2列目の座席がない貨物車タイプにしたので、とにかく広い。運転席の後ろに三畳間を連れて走ってるような感覚だ。この車、EVだけに巨大な蓄電池を積んでるので、駐車中エアコンかける時にアイドリングしなくていいし(車内テレワークの天敵は暑さなり)、パソコンもスマホもバッテリ切れの心配がない。公園でテレワークしたり、川べりでバイオリンの練習したり、オートキャンプの際は電気毛布で暖をとったり、この電源付きの移動三畳間、まあ便利なこと!

だけど先日、たった半年で売ってしまった。
理由は充電が大変すぎて。

自宅に充電環境はないものの日産の急速充電スポットが近いので、充電にそれほどストレスはなかったのだが、問題は走行可能距離だった。フル充電で140km走れるのだけど、実際は電池残量20%-80%くらいの範囲で充電を繰り返すので、80kmくらい走ったら充電していた。ということは、高速道路などでは50分走ったらバッテリ切れでピットインして30分かけて充電、とサービスエリアのたびに各駅停車せねばならずいつまでたっても目的地に着かない。さらに郊外には充電スタンドもあんまりないし、上り坂ではすごい勢いで走行可能距離が減っていくので(逆に下り坂では減らずに逆に増えることも多い)、山道の多い長距離は電欠を恐れて使わなくなっていった。で、だんだん出番がなくなっていった。郊外行くには300kmは走れないとしんどいが、技術と価格がこなれてくるには、まだあと数年かかると思う。

モバイルオフィスとしては確かに便利だったが、別に普通の車でもテレワークくらいできるしね。

そんで寂しさを覚えながらも半年間で売りに出したところ、買った価格より25万円高い値段で業者が買い取ってくれた。コロナで新車の生産が落ち込んで中古車の価格があがってる、ってあれなのか? どうもレアな車種だったのでプレミアもついたみたいで、これは想定外だった。

こうしてe-NV200は私に貴重な経験と思い出のみならず、収益をもたらしてくれた唯一の愛車になった。ありがとう、ご苦労様。

その後フリードスパイクというコンパクトカーが後継車になった

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自然を愛するジオグラファー、ジオトラベラー。A naturelover, a geotraveller and a bicycle lover.

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