砂浜を見つけたら川を見よ 新温泉町山陰海岸ジオパーク館

山陰海岸ユネスコ世界ジオパークに指定されており、新温泉町にもビジターセンター「山陰海岸ジオパーク館」がある。初日この町で野営(車中泊)した理由は、翌朝にここを訪れて知識を得てから翌日の観光をスタートしたかったからだ。その土地の自然がどうその土地の文化を育んできたか、How nature nurture cultureだ。

地質時代の情報はせっかくインプットしてもすぐに右から左に消えていってしまうのだが(我ながらダメだなあ)、海に突き出た岬が風を遮りここが天然の良い北前船の寄港地となったとか、ここが砂州の上にできたまちで砂州がレイヤーになるため坂が多いとか、その手の情報には目がない。

砂州というと天橋立とか久御山湾とか、細長い棒状の土地の印象なので、ここのようにある程度東西南北に拡がるまちが砂州の上にあるというのも理解しにくいのだが。浜坂は岸田川が、諸寄は大栃川が運んだ土砂が波で打ち上げられた場所で、周囲より高く水はけが良いのでそこにまちが出来たのだと→出典

共にきれいな砂浜の海水浴場があるのだが、それに比べると川(岸田川、大栃川)は目立たない。しかし砂浜の成立には、潮流だけでなく、土砂を運んでくる川と土砂を供給する後背地がセットなのだと気づいた。そして後背地の地質の違いが、砂浜の特色(色とか鳴く鳴かないとか)を作ることも。

こういうことに気づかせてくれるジオパークのジオサイト(拠点)は、旅の目的地になる。ここで一泊して良かった。

投稿者について

自然を愛するジオグラファー、ジオトラベラー。A naturelover, a geotraveller and a bicycle lover.

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