香川のメサとビュートを作った火山帯

香川はメサとビュートのメッカだった!

地理の教科書に出てくるメサとビュート。まずはメサから。

鷲羽山から「ビュート」大槌山を撮影

メサは差別侵食によって形成され、急峻な崖に四方を囲またテーブル状の台地のことで、「卓状台地」とも呼ばれる。メサは、平坦な軟らかい堆積岩の上に、砂岩に覆われた頁岩のような硬い岩石が重なった層で覆われているのが特徴である。硬い層は、メサの平らな頂上を形成するキャップロック(帽岩)として機能する。キャップロックは、砂岩や石灰岩などの堆積岩、溶岩流、または深く浸食されたデュリクラストからなる。

テーブル上の台地ならすべてメサというわけではなく、柔らかい堆積岩層の上に固い岩石層があって浸食に耐えてきた、というのが要件になる。固い岩石層は、砂岩や石灰岩などの堆積岩でも溶岩流でも良いらしい。

このメサ地形、日本中どこにでもあるわけではない。典型的なメサ地形として例があがるのは、屋島、五色台、琴平山(以上、香川県)、万年山、伐株山(以上、大分県)、荒船山(群馬県・長野県)などだ。火山列島のニッポンなので、溶岩がキャップロック(帽岩)になるパターンがどこにでもありそうなもんだが、ざっと検索した限りでは上記程度しか見つからない。基部が崖になるまで浸食されるには相当長い年月が必要なこと、変動帯ニッポンなので地形が変化しやすいこと、などが理由だろうか。

次はビュート。

ビュートとは、差別侵食によってメサが開析されて形成された頂面が小さい孤立丘をさす

日本国内における典型的なビュート地形として例があがるのは伐株山(大分県)だが、これはメサの典型例でもあげられていて、まあ相対的なものなのだろう。鷹ノ巣山 (大分県、福岡県)も挙げられている。香川県では飯野山、朝日山、五剣山、我拝師山も挙がる。

大分との関係性

メサ、ビュート例として挙がる山は香川県と大分県が群を抜いて多い。何か関連性があるのだろうか?とググると巽好幸氏がtwitterで瀬戸内海の隆起域との関係性を示唆していた。後学。

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ジオトラベラー A geotraveller.

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