鳴門の渦潮は春と秋に最大化するとのことで、3月中旬、満潮時を狙って鳴門海峡へ。先月も訪れたが不発だったのでリベンジだ。
そもそも潮の満ち引きは月や太陽と地球との位置関係で発生するが、実際の潮汐は海水の慣性や、海流、水温や塩分濃度、気圧、湾岸の形状など種々の要因によって、天文学的に導かれる時刻とずれが生じるとのこと。鳴門の地形とうずしおの関係については南あわじ市のHPなど参照。

ちょうど上図のような瀬戸内海側から太平洋側への流れの時間帯を狙って行った。勝手にイメージしていた船も転覆しかねないような大渦は見れなかったが、直径数mサイズの渦はそこら中で生まれては消え、生まれては消えた。水の色が今一つ鮮やかでないのは天候のせい。実はこの日はやや荒天で冬コートの前ボタンを閉めて震えながら撮影していた。
渦以外の学びもあった。鳴門は鯛の産地でもあるが、渦潮が海中の深くに沈む養分を攪乱するため良い漁場になっている。そしてこのあたりの鯛は激流により身が引き締まって分厚く歯ごたえもあるのだとか。同じく特産のわかめも肉厚でシャキシャキになる。鳴門海峡の激流が生み出した生態系という視点もおもしろい。