高野山は霧が多いという

高野山は霧が多いそうだ。しかし、なぜ多いのだ? 山の頂上というのは霧が晴れるものではないのだろうか?

この答えを探りながら、大きな発見があった。高野山は金剛峯寺の山号であって、山ではないのだ。確かに、行政区分は和歌山県伊都郡高野町。高野町の中心部には高野山という地名もあったりしてややこしいが、高野山という山はなく、むしろ高野町は山に囲まれた盆地になっている。国土地理院の地図を見ると、高野町の中心部に815mの表記があるが、北側には900m級の山が並び、南側には(この地図には入りきらなかったが)1000mの山もある。天空都市・高野町は、標高の高いところにある盆地にできた都市なのだ。

そこで冒頭の問いだが、高野山ではなく高野町はなぜ霧が多いのか? と訂正すると良い。その原因の一つは盆地にあり、盆地は空気が混ざりにくいので、湿度が高い日に日が落ちて温度が下がると空気中の水蒸気が飽和しやすいから、と言えるのではないだろうか。

さて、こちらは高野山への登山道の、夕立後の夕暮れの写真。谷筋の霧が幽玄である。

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自然を愛するジオグラファー、ジオトラベラー。A naturelover, a geotraveller and a bicycle lover.

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